集中しろ

言われるまでもなく集中力には自信があったはずだった。それはもう怖いくらいに。好きなものへの没頭ぶりと来たら怖いくらいだ。ヒトの声も聞こえなくなる。そんな私の状態をあくまで『フリ』だと思っているダンナは、『わざと』返事をしないのだと思っているようだが。
違うんだよ本当に聞こえないんだよヒトの声も何もかも。私はその時別世界にいるのだ。トリップしているのだ。薬も要らない。なんてお手軽。だというのに無理やり引き戻してくれるな。それはもの凄まじい苦痛を伴うのだと知っているかい?…知る筈がないよな。『ウソ』だと『フリ』だと思っているヒトに、没我の状態から戻ってくることがどんなに苦しいか、なんて。通じる訳がない。
生活破綻者になりかねないそれも、仕事の上での制御できてのことであればむしろ推奨されるべきかもしれない。今の私は入力業務を甘く見てはいないか。タイプしながら思考を他所に飛ばしてはいないか。
…ああ飛ばしてるともさ。妄想爆裂だ。それはやはりご自慢の集中力発揮からは確実に遠ざかっているのだ。
例えどんな仕事でも。引き受けた以上は。よりベストを目指して。
…というかですね、退屈な作業であることには違いなんですけど、集中すればかなり時間が過ぎるのが早かったりするんでそれもまた良しかな、という事で。
集中しましょう。ホントに。